トップ
>
一糸
>
いっし
ふりがな文庫
“
一糸
(
いっし
)” の例文
面目の
髣髴
(
ほうふつ
)
たる今日から
溯
(
さかのぼ
)
って、科学の法則を、想像だも及ばざる昔に
引張
(
ひっぱ
)
れば、
一糸
(
いっし
)
も乱れぬ普遍の理で、山は山となり、水は水となったものには違かなろうが
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
座に着いて、針箱の
引出
(
ひきだし
)
から、
一糸
(
いっし
)
其の色
紅
(
くれない
)
なるが、
幼児
(
おさなご
)
の胸にかゝつて居るのを見て
蠅を憎む記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼らは我々の目の前に、
一糸
(
いっし
)
も
纒
(
まと
)
わぬ、
赤裸々
(
せきらら
)
の姿を見せてはいますけれど、まだ
羞恥
(
しゅうち
)
の着物までは、脱ぎすてていないのです。それは人目を意識した、不自然な姿に過ぎないのです。
湖畔亭事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
アシビキ号の辻中佐との
一糸
(
いっし
)
乱れぬぴったりと
呼吸
(
いき
)
の合った
賜物
(
たまもの
)
だった。
大宇宙遠征隊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
男は前にも云う如く、身には
一糸
(
いっし
)
を附けざる赤裸で、致命傷は
咽喉
(
のど
)
であろう、
其疵口
(
そのきずぐち
)
から
滾々
(
こんこん
)
たる
鮮血
(
なまち
)
を噴いていた。更に驚くべきは、鋭利なる刃物を以て
其
(
そ
)
の顔の皮を剥ぎ取ったことである。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“一糸”の意味
《名詞》
一本の糸。
非常に僅かなこと。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
糸
常用漢字
小1
部首:⽷
6画
“一糸”で始まる語句
一糸乱
一糸一毫
一糸一髪