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ゐづつや
持ちたり
貴殿は二十歳ばかりの
子息あれば
今度生れたりとも
私し程には思ふまじと云に
井筒屋は
首を
立出で二三
町來りけるに
跡より申し/\と
呼掛る者有故
振返るに
田舍にて
見覺えあるお
竹と云し女なり此女は
金屋井筒屋へ出入なす
織物屋の娘にて利兵衞が江戸へ
店を
なし夫より
國許へ歸れば間もなく
兩人の妻
安産なし金屋の
方は女子にて名をお
菊と呼び
井筒屋の
方は男子にて吉三郎と
名付互ひの
悦び大方ならず
豫て
約束の如く
夫婦にせんと末を