“りょかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
旅客75.0%
虜獲25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
只管ひたすら人懐ひとなつかしさに、進んで、喜んで朝から出掛ける……一頃ひところ皆無かいむだつた旅客りょかくが急に立籠たてこんだ時分はもとより、今夜なども落溜おちたまつたやうに方々から吹寄ふきよせる客が十人の上もあらう。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
その翌日、神戸行きの急行列車が、函根はこね隧道トンネルを出切る時分、食堂の中に椅子を占めて、卓子テイブルは別であるが、一にん外国の客と、流暢りゅうちょう独逸ドイツ語を交えて、自在に談話しつつある青年の旅客りょかくがあった。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
橐荑木ビクスクラエの繊維で編んだ、ハイデクルッグ王(北独逸ゲルマン族の一族長)からの、虜獲りょかく品だったのですからね。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)