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よろづてうはう
かゝる誤りは
萬朝報に最も
少かつたのだが、
先頃も
外ならぬ言論欄に
辻待の
車夫一切を
朧朧と
称するなど、
大分耳目に遠いのが
現はれて来た。
これでは
国語調査会が小説家や新聞記者を
度外視するのも無理はないと思ふ。
萬朝報に限らず
当分此類のが
眼に触れたら
退屈よけに
拾ひ上げて
御覧に
供さう。(十五日)
けふの
萬朝報に
悪銭に詰まるとあるのは、悪の性質を
収得と見ず、消費と見たので記者は
悪銭身に
附かずといふのと、
悪所の金には詰まるが習ひといふのと、
此二
箇の
俗諺を混同したものだらう。