“もんじゅしり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
文珠師利66.7%
文殊師利33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
南無普賢大菩薩なむふげんだいぼさつ文珠師利もんじゅしり。……仕うる獅子も象も獣だ。灸は留めちまえ、お冬さん。畜生になろう、お互に。」
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あきらかなる時、花のおぼろなるゆうべ、天女が、この縁側えんがわに、ちょっと端居はしいの腰を掛けていたまうと、経蔵から、侍士じし童子どうじ払子ほっす錫杖しゃくじょうを左右に、赤い獅子にして、文珠師利もんじゅしりが、悠然と、草をのりながら
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
漆塗うるしぬり、金の八角はちかくの台座には、本尊、文珠師利もんじゅしり、朱の獅子にしておわします。獅子のまなこ爛々らんらんとして、かっと真赤な口を開けた、青い毛の部厚な横顔がられるが、ずずッと足を挙げそうな構えである。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ここにおいて文殊師利もんじゅしり維摩詰ゆいまきつに問う。我ら各自みなみな説きおわれり。仁者きみ、まさに説くべし。何等なにをかこれ菩薩、にゅう不二法門という。時に、維摩、黙然ことばなし。文殊師利嘆じて曰く善哉よきかな善哉。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)