“めじか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
牝鹿63.2%
女鹿21.1%
雌鹿10.5%
牡鹿5.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その藤夜叉は、今朝は見えない。——どこかで今朝はその眸を、人しれず、牝鹿めじかの眼のように泣き濡らしてでもいることか。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれども牡鹿おじか摂津せっつ牝鹿めじかよりも、淡路あわじ牝鹿めじかほうを、よけいいていました。
夢占 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
鈴慕れいぼきょくつまを恋う女鹿めじかの想いを憐々れんれん竹枝ちくしのほそい孔から聞くような鈴慕の哀譜であった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一 女鹿めじかたづねていかんとして白山はくさんの御山かすみかゝる〻
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
若い雌鹿めじかのように均勢のとれた四肢てあし、骨細のくせに、よくあぶらの乗った皮膚の光沢つやなどは、桃色真珠を見るようで、側へ寄っただけで、一種異様な香気を発散して、誰でも酔わせずにはかないといった、不思議な種類の女だったのです。
若い雌鹿めじかのやうに均勢の取れた四肢てあし、骨細のくせによく、あぶらの乘つた皮膚の光澤つやなどは、桃色眞珠しんじゆを見るやうで、側へ寄つただけで、一種異樣な香氣を發散して、誰でも醉はせずには措かないと言つた不思議な種類の女だつたのです。
まるで、人形のような端正たんせいさと、牡鹿めじかのような溌刺はつらつさで、現実世界にこんな造り物のような、あでやかに綺麗きれいな女のひとも住むものかと、ぼくは呆然ぼうぜん、口をあけて見ていました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)