“みづぶね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
水槽57.1%
水船28.6%
水舟14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
外には、湯気の間に窓の青空が見え、その青空には暖く日を浴びた柿が見える。馬琴は水槽みづぶねの前へ来て、心静に上り湯を使つた。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
八の頭の中では、空想が或る光景をゑがき出す。土間のすみに大きな水船みづぶねがあつて、綺麗きれいな水がなみなみと湛へてある。水道の口にめたゴム管から、水がちよろちよろとその中に落ちてゐる。
金貨 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
三八夏は蚊帳かやの代りにせし身を腰元こしもと共にとこあふがせ、女房は又しうとめにあたへし乳房ちぶさ虎屋とらや羊羹やうかんにしかへ、氷からこひも古めかしと、水晶の水舟みづぶねに朝鮮金魚を泳がせて楽しみ、これ至孝のいたす所なり。
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)