水舟みづぶね)” の例文
三八夏は蚊帳かやの代りにせし身を腰元こしもと共にとこあふがせ、女房は又しうとめにあたへし乳房ちぶさ虎屋とらや羊羹やうかんにしかへ、氷からこひも古めかしと、水晶の水舟みづぶねに朝鮮金魚を泳がせて楽しみ、これ至孝のいたす所なり。
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)