“へいご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
塀越42.9%
丙午14.3%
平吾14.3%
平語14.3%
炳五14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今し方彼が通つて来た町の人車の響きまでが、彼を送るべき所へ送り込んだ後の極めてそつけないリズムを塀越へいごしに伝へてゐた。彼は其所そこで二時間余も待たされた後隊長の面前に引き出された。
煤煙の匂ひ (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
儒員某ソノ能ヲねたム者アリ。悪言日ニ日ニ至ル。時ニ丹丘老師病メリ。先生すなわちコレヲ省スルニ託シ避ケテ京ニク。実ニ天明てんめい丙午へいご(?)夏四月ナリ。老師卒ス。貧ニシテ棺槨かんかくノ資ナシ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そして、馬に鞍を置いてしまうと、正勝と平吾へいご松吉まつきちの三人の牧夫は銘々に輪になっている細引を肩から袈裟けさにかけた。そして、正勝は葦毛あしげの花房に、平吾は黒馬あおに、松吉は栗毛くりげにそれぞれまたがった。
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
そんな詮索せんさくなどはしないで、原話のままの方が、勇ましいことは勇ましいにちがいないが、この小説は、平語へいごのように、琵琶へのせて語るものではないから、現代の読者には
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私の本名が炳五へいごといい、故郷の呼び方で一般にヘゴとよばれるのが非常にイヤだった。その記憶があるので、名前でイヤな思いをさせたくないと考えて苦労した。
人の子の親となりて (新字新仮名) / 坂口安吾(著)