“ひきつくろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引摳25.0%
引枢25.0%
引繕25.0%
引装25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は昼眩ひるまばゆき新調の三枚襲さんまいがさねを着飾りてその最もちんと為る里昂リヨン製の白の透織すかしおり絹領巻きぬえりまき右手めて引摳ひきつくろひ、左に宮の酌を受けながら
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あるじは在らずして、在るが如くその枕頭まくらもとに坐れる客の、猶悲なほかなしみの残れるおもてに髪をば少し打乱うちみだし、左のわきあけの二寸ばかりも裂けたるままに姿も整はずゐたりしを、にはか引枢ひきつくろひつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
中の間なる団欒まどゐ柱側はしらわきに座を占めて、おもげにいただける夜会結やかいむすび淡紫うすむらさきのリボンかざりして、小豆鼠あづきねずみ縮緬ちりめんの羽織を着たるが、人の打騒ぐを興あるやうに涼き目をみはりて、みづからしとやかに引繕ひきつくろへる娘あり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
と聞いたのは、吾が夫と中村という人とは他の教官達とは全くちがっていて、肌合はだあいの職人風のところが引装ひきつくろわしてもどこかで出る、それは学校なんぞというものとはうつりの悪いことである。
鵞鳥 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)