“はりばこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
針箱83.3%
針函16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
えゝ、決してね。私たちは何んでも好きなことが出來ましたわ——机の中だの針箱はりばこだのを引掻き𢌞したり、抽斗ひきだし
やがて出窓の管簾くだすだれなかいた下で、はらンばひに成つたが、午飯おひるの済んだあと眠気ねむけがさして、くるりとひとツ廻つて、姉の針箱はりばこの方をつむりにすると、足を投げて仰向あおむきになつた。
蠅を憎む記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
部屋へやには箪笥たんすほかに、鏡台きやうだいもある。針函はりばこもある。手文庫てぶんこもある。秘密ひみつがあるとすれば、其等それらなかにもいとはしがたい。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「でも心持が悪いじゃありませんか。」と、お国は遠慮して手を着けなかったお作の針函はりばこ行李こうりや、ほどきものなどを始末しながら、古い足袋たび、腰巻きなどを引っ張り出していた。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)