“はちき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
張切25.0%
張千切25.0%
脹切25.0%
破裂12.5%
膨切12.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
支那人風の巨漢おおおとこは顔中に張切はちきれんばかりのわらいを浮かめて立上った。
人間レコード (新字新仮名) / 夢野久作(著)
平生いつもなら泊りたい、泊りたいですべての内臓が張切はちきれそうになるはずだのに、没自我ぼつじが坑夫行こうふゆき、すなわち自滅の前座としての堕落とあきらめをつけた上の疲労だから、いくら身体に泊る必要があっても、身体の方から魂へ宛てて宿泊の件を請求していなかった。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
新高さんと一緒になった最初の時のアノ張千切はちきれるようなモノスゴイ希望はいったい何処へ行ってしまったのでしょう。
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
大兵たいひょう肥満の鬚男ひげおとこで、制服が張千切はちきれそうに見える故参こさん格である。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
何とやらいふ菜に茄子が十許り、脹切はちきれさうによく出来た玉菜キヤベーヂ五個いつつ六個むつ、それだけではあるけれ共、野良育ちのお定には此上なくなつかしい野菜の香が、仄かに胸を爽かにする。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
何とやらいふ菜に茄子が十許り、脹切はちきれさうによく出來た玉菜キャベーヂ五個六個いつゝむつゝ、それだけではあるけれ共、野良育ちのお定には此上なく慕かしい野菜の香が、仄かに胸をさわやかにする。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
と、張詰めて破裂はちきれそうになっていた気がサッと退いて、何だか奥深い穴のような処へ滅入って行くようで、四辺あたりぼっと暗くなると、母の顔が見えなくなった……
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
母の肉身しんみの弟ではあつたが、顔に小皺の寄つた、痩せて背の高い母にはすこした所がなく、背がずんぐりの、布袋ほていの様な腹、膨切はちきれる程酒肥りがしてゐたから、どしりどしりと歩くさまは、何時見ても強さうであつた。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)