“はがいじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
羽交締50.0%
羽掻締30.0%
羽翼締10.0%
羽翅締5.0%
翼緊5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると大蔵は、いきなり城太郎の手を引き寄せて、ぎゅっと、羽交締はがいじめに抱き込みながら、彼の耳へ、くちをつけて、小声にいった。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのまた起き上る前を、後ろの物蔭から長い手が一つ出て、鬼のくびを後ろから羽掻締はがいじめにして、そのままスルスルと「玄関の松」の後ろへ引込みました。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ただ一撃ちに羽翼締はがいじめだ。いやも応も言わせるものか。しかし彼の容色はほかに得られぬ。まずは珍重することかな。親父おやじ親父。親父は必ず逃がさんぞ。あれを巧く説き込んで。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
羽翅締はがいじめの身をもがきながら、洋刃ないふを逆にして背後うしろを払うと、切先きっさきは忠一が右のひじかすった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その声を聞くとひとしく、白糸は背後うしろより組み付かれぬ。振り払わんとする間もあらで、胸もひしぐるばかりの翼緊はがいじめにえり。たちまちあらくれたる四隻よつの手は、乱雑に渠の帯の間と内懐とをかきさがせり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)