“てぬい”の漢字の書き方と例文
語句割合
手縫100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
友染いうぜんきれに、白羽二重しろはぶたへうらをかさねて、むらさきひもくちかゞつた、衣絵きぬゑさんが手縫てぬい服紗袋ふくさぶくろつゝんで、そのおくつた、しろかゞや小鍋こなべである。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この人形の頭巾ずきんでも、着物でもみんな私が手縫てぬいにしたものです。靴まで穿いています。これをお嬢さんにげて下さいまし。お国へお帰りになってほどいて御覧なさると、分ります。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
自分はいい気になって、ずいぶん姉様をもないがしろに取仕切とりしきった、それでも姉夫婦は自分が宇津木へ縁づくについてはさまざまに力を入れてくれ、この着物なども姉様が手縫てぬいにして下すったもの。
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)