“つづれにしき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
綴錦71.4%
繿縷錦14.3%
襤褸錦14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは或る綴錦つづれにしきを織る人があって、その人が困っているので寄附して、その人のパトロンのような人が買った。もっとも鯰はあと二三尾彫っていて、その行先は分っている。
回想録 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
この時までたしなんで持っていたか、懐中鏡やら鼈甲べっこう透彫すかしぼりの金蒔絵まきえ挿櫛さしぐしやら、あたりちらばった懐紙の中には、見覚みおぼえのある繿縷錦つづれにしきの紙入も、落交おちまじって狼藉ろうぜき極まる
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
背後うしろに立ったのが、朝参あさまいり婀娜あだたる美人で、罪もなく莞爾々々にこにこしながら、繻子しゅすの不断帯の間から、ふっくりと懐紙に包んだ紙入を抜いて取り、てのひらに拡げて緋地ひじ襤褸錦つづれにしきの紙入を開いた中から
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)