“せんかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
旋回63.2%
儃佪10.5%
扇開10.5%
仙界5.3%
旋廻5.3%
癬疥5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それと同時に、好奇と驚異、清寧と冷徹——詩の両極をなす思想が、かれを中軸として旋回せんかいしはじめるのを覚える。
この世に生まれるのは解けぬ謎を、押しつけられて、白頭はくとう儃佪せんかいし、中夜ちゅうや煩悶はんもんするために生まれるのである。親の謎を解くためには、自分が親と同体にならねばならぬ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
とはいえ一方の直義ただよし軍も大きな扇開せんかいの形を見せつつその一端はもう湊川の下流しもにまでいたっている。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
隠れ里本来は昔話のねずみ浄土じょうどなどのように、富貴具足ふうきぐそく仙界せんかいであって、いのれば家具を貸し金銭を授与したなどと、説くのが昔の世の通例であったのを、人の信仰が変化したから
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「ア、ア、ア!」とばかり、捕手とりて軍卒ぐんそつがおどろきさわぐうちに、一ど、雲井くもいへたかく舞いあがった魔鳥まちょうは、ふたたびすさまじい天颷てんぴょうをまいてけおりるや、するどいつめをさかだてて、旋廻せんかいする。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蛮境の乱は、たとえば癬疥せんかいという腫物できもののようなもので、気にすればうるさい病だが、ほうっておけばまたいつのまにか癒るものである。——何とかお考え直しはなりませぬか
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)