“天颷”の読み方と例文
読み方割合
てんぴょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天颷てんぴょう一陣! ものすごい殺気が、みるまにふたりのあいだにみなぎってきた。ああ龍虎りゅうこたおれるものはいずれであろうか。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この軍勢も、その武者幽霊の影ではないか、いかにも、まぼろしの魔軍まぐんのごとく、天颷てんぴょうのごとく、迅速じんそくな足なみだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、同じ組の士、芋川平太夫と永井源四郎のふたりが何処から来たか、天颷てんぴょうに吹き落された小雀のように、彼方の陣幕とばりの蔭へ向って、まっしぐらに飛びこんで行くのが見えた。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)