“せうてん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
焦點50.0%
焦点16.7%
小篆16.7%
燒點16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お袖の濃艶な美しさと、その淺ましく取亂した姿が、たぎり返る釜の中に、紅の花を一輪投り込んだやうに、物見高い江戸中の噂の焦點せうてんになつたことは言ふ迄もありません。
誤まつた焦点せうてんのなかに、心をかきみだされる事もない。すべてが、のびのびとふるまへるのは、お互ひの心の詮索せんさくが不必要なせゐだらうかとも思へた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
富岡は次々に転じてゆく焦点せうてんが、一つとして燃焼する事もなく、このおほきな社会の歯車の外にこぼれ落ちてゆく、淡い火の粉のやうな自分を感じてゐた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
また周の石鼓の籀文ちうぶん、秦の小篆せうてん、前漢の古隷これい、後漢の八分はつぷん六朝りくてう今隷きんれい等、それぞれ多かれ少なかれ、例のユニフォーミティを示してゐるが、前後三千年を通じ
秋艸道人の書について (新字旧仮名) / 吉野秀雄(著)
あやういいのちめたといふのがあつたが、其話そのはなしいまあきらかに記憶きおく燒點せうてんうかんでた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)