“すがき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
素描28.6%
菅木28.6%
簀垣28.6%
酢蠣14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
レオナルドオのあの鋭くして柔軟な素描すがきを残したジエロニモこそ世にもこよない物である。ああ丹念に油彩で為上げると、モナ・リザの神秘な微笑も硬くいかめしいものになる。
本の装釘 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
この水をわたることの快さ。菅木すがきがゐるな。いつものやうにじっとひとの目をみつめてゐる。
台川 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
一一四簀垣すがき朽頽くちくづれたるひまより、をぎすすき高くおひ出でて、朝露うちこぼるるに、袖一一五湿ぢてしぼるばかりなり。壁にはつたくずひかかり、庭はむぐらうづもれて一一六秋ならねども野らなる宿なりけり。
保吉やすきちいまだに食物しょくもつの色彩——鮞脯からすみだの焼海苔やきのりだの酢蠣すがきだの辣薑らっきょうだのの色彩を愛している。もっとも当時愛したのはそれほどひんい色彩ではない。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)