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しんぞさま
「
否、お
恥かしい、
御目に
掛けるやうなのではござりません。それに、
夜店で
買ひましたので、お
新造樣お
手に
觸れましては
汚うござります。」
尾て
行つて見た處が山崎町の
裏住居夫は/\目も當られぬ始末御
新造樣なども誠に見る
影もなきしがなひ
體裁御目に懸るさへも
否もう誠に御氣の毒千萬
實に/\
御痛はしき事也大恩受たる大橋文右衞門樣が
彼樣に御難儀なさるを
お
願と
申しましたは
爰の
事。お
新姐樣、
一つ
何うぞ
何でもお
教へなさつて
遣はさりまし。