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しほぜ
語句 | 割合 |
塩瀬 | 60.0% |
鹽瀬 | 20.0% |
潮瀬 | 20.0% |
紫紺
塩瀬に
消金の
口金打ちたる
手鞄を取直して、婦人はやをら
起上りつ。迷惑は貫一が
面に
顕れたり。
先刻から
脱いでゐた
絽縮緬の羽織をまた着て、
紺地に
茜色の
大名縞のお
召の
單衣と、白の勝つた
鹽瀬の丸帶と、
友染の絽縮緬の
長襦袢とに、配合の
好い色彩を見せつゝ
底を
籠にして、上の方は
鹽瀬の鼠地に白く
蔦模樣の
刺繍をした
手提げの
千代田袋を取り上げて、お光は見るともなく見入りながら、
潤ひを含んだ眼をして、
獨り
言のやうに言つた。