“しにせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
老舗76.5%
老舖10.4%
老鋪7.0%
旧舗2.6%
古舗2.6%
老店0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この須賀口の古駅に織田家や斯波しば家などの領主よりも以前から住んでいる酒商さかあきないの老舗しにせから転化して、茶屋になったものというから
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お六櫛などをひさいでゐる老舖しにせなどのある、古い家竝みの間をいいかげん歩いて、殆どもうその宿を出はづれようとしたとき、一軒、それを見るなり矢張あつたな、とおもつたやうな
炉辺 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
人の噂では、日清戦争頃に、秋田あたりの岩緑青いわろくしょうを買占めにかかったのが、当ったので、それまでは老鋪しにせと云うだけで、お得意の数も指を折るほどしか無かったのだと云う。
ひょっとこ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その商事会社は元来、地所持ちの旧舗しにせが店の形を改めたもので、貿易は片手間に過ぎないけれども当主は道楽半分なか/\熱心でありました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ほどなく、きれいな楊柳ようりゅう並木の繁華街の一軒に、古舗しにせめいた大店おおだなの間口が見える。朱聯金碧しゅれんこんぺきの看板やら雇人やといにんだの客の出入りなど、問わでも知れる生薬問屋きぐすりどんやの店だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
老店しにせの主人三代の
煤掃 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)