“したじめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下〆50.0%
下締33.3%
下緊8.3%
下湿4.2%
襯染4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と膝に手を突いて起上りますると、鼠小紋ねずみこもん常着ふだんぎ寝着ねまきにおろして居るのが、汚れッが来ており、お納戸色なんどいろ下〆したじめを乳の下に堅くめ、くびれたように痩せて居ります。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「さ、これをあげましょう」と下締したじめを解く。それを結んで小暗い風呂場から出てくると、藤さんが赤い裏の羽織をひろげて後へ廻る。
千鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
さて、しゃんとしまったところが、(引掛ひっかけ、)また、(じれった結び)、腰の下緊したじめへずれ下った、一名(まおとこ結び)というやつ、むすび方のとなえを聞いただけでも、いまでは町内で棄て置くまい。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
山も此頃のは、下湿したじめりのした冷たい土のにほひである。
茸の香 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
背丈恰好かっこう、それも十一二の男の児が、文金高髷の仮髪かつらして、含羞はにかんだか、それとも芝居の筋の襯染したじめのためか、胸をくわえる俯向うつむき加減、前髪の冷たさが、身に染む風情に、すべすべと白い肩をすくめて
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)