“こぶな”の漢字の書き方と例文
語句割合
小鮒100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
話のうちにうきがびくびく動きだした。伊右衛門はそれと見て竿をあげると小鮒こぶながかかっていた。
南北の東海道四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
芋莄ずいきなびく様子から、枝豆の実る処、ちと稗蒔ひえまき染みた考えで、深山大沢しんざんだいたくでない処は卑怯ひきょうだけれど、くじらより小鮒こぶなです、白鷺しらさぎうずらばん鶺鴒せきれいみんな我々と知己ちかづきのようで、閑古鳥よりは可懐なつかしい。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
花畠はなばたけむぎの畠、そらまめの花、田境たざかいはんの木をめる遠霞とおがすみ、村の小鮒こぶな逐廻おいまわしている溝川みぞかわ竹籬たけがき薮椿やぶつばきの落ちはららいでいる、小禽ことりのちらつく、何ということも無い田舎路ではあるが
野道 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)