“稗蒔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひえまき90.0%
ひえま10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半七がいつもよりも少し朝寝をして、楊枝ようじをつかいながら縁側へ出ると、となりの庭の柘榴ざくろの花があかく濡れていた。外では稗蒔ひえまきを売る声がきこえた。
半七捕物帳:32 海坊主 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
例ふれば窓辺に稗蒔ひえまき、軒端へは釣忍、また鮑ツ貝に虎耳草ゆきのしたの花白きをかゝげては愛づるがごとくに。
山の手歳事記 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
青葉がもめて、風がすっと通ってゆき、うすいほこりがたつと、しんとした正午近くは、「稗蒔ひえまき」が来る。苗売りが来る、金魚やがくる、風鈴やが来る。ほおずき売りが来る。