“ことばすくな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
寡言33.3%
言寡16.7%
言葉寡16.7%
詞少16.7%
辞寡16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
萬一其麽事があつては誠に心外の至りであると智惠子は思つた。それで成るべく寡言ことばすくなに、隙のない樣に待遇あしらつてゐるが、腑に落ちぬ事があり乍らも信吾の話が珍しい。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
わづかにかく言ひ放ちて貫一はおごそかに沈黙しつ。満枝もさすがにゑひさまして、彼の気色けしきうかがひたりしに、例の言寡ことばすくななる男の次いでは言はざれば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
この内儀おかみさんと一緒に歸つたらからうと言ふ奧樣の話で、お定は唯顏を赤くして堅くなつて聞いてゐたが、軈てお吉に促されて、言葉寡ことばすくなに禮を述べて其家を出た。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
が、出仕している間は、いままでよりも一層、他の女房たちのうちに詞少ことばすくなになって、一人でぼんやりと物など眺めているような事が多かった。
姨捨 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
「どうも思わしくなくって困ります」とお光は辞寡ことばすくなに答えて
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)