“こうう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
項羽75.0%
皐雨6.3%
紅雨6.3%
膏雨6.3%
降雨6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見るとそれは秘命をおびて、伊那丸いなまるの本陣あまたけをでた奔馬ほんば項羽こうう」。——上なる人はいうまでもなく、白衣びゃくえ木隠龍太郎こがくれりゅうたろうだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三月二十八日 紅花こうか皐雨こうう蕪城ぶじょう来る。小諸山廬。
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
この事は已に『冷笑』と題する小説中紅雨こううという人物を借りて自分はつぶさにこれを記述した事がある。
霊廟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
自分の眼が、ひとたびその邪念のきざさないぽかんとした顔にそそぐ瞬間に、僕はしみじみ嬉しいという刺戟しげき総身そうしんに受ける。僕の心は旱魃かんばつに枯れかかった稲の穂が膏雨こううを得たようによみがえる。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
本雨ほんあめといひ糊紅のりべに仕掛しかけといふが如き舞台における極端なる部分的の写実は浮世絵師が婦女の頭髪と降雨こううとを一本々々に描きたるに比すべし。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)