“けんかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
狷介80.5%
見解7.3%
硯海4.9%
剣魁2.4%
喧豗2.4%
狽介2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
狷介けんかい不覊ふきなところがある。酒を飲めば、大気豪放、世の英雄をも痴児ちじのごとくに云い、一代の風雲児をも、野心家の曲者しれもののごとくそしる。
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただし、当局側とうきょくがわ見解けんかいでは、まだ十ぶんなきめがない。監視かんしつきでひとまず帰宅きたくゆるしたのであつた。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
はたはたと舞いよって来たちいさなが、しばらく燭台しょくだいのまわりで飛び迷っていたと思うと、眼にみえぬ手ではたかれでもしたようにふいと硯海けんかいに湛えた墨の上へおち
日本婦道記:忍緒 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
答えかけたお艶の口は、いつのまにか忍んできた手に、途中でうしろからふさがれてしまったが、そのかわりに剣魁けんかい丹下左膳の声が、真正面から栄三郎を打った。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
家事纒擾てんじょうタルヲ以テ果サズ。イクバクモナクシテ攘夷ノ事興ルヤ国論喧豗けんかい、争ツテ罪ヲ幕府ニ帰ス。シカモ誠県ノ見ル所独リ異ル。時ニ松山ノ藩主松叟しょうそう公幕府ノ元老タリ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しかし、クララの父ヴィークは、全欧の人気を背負って立つ天才クララの夫として、貧乏で狽介けんかいな一作曲家を選ぶはずはなかった。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)