“おしとお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
押徹50.0%
押通50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一人は年齢ねんぱい二十二三の男、顔色は蒼味あおみ七分に土気三分、どうもよろしくないが、ひいでまゆ儼然きっとした眼付で、ズーと押徹おしとおった鼻筋、ただおしいかな口元がと尋常でないばかり。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
心配なのは数学の奴だが、それをも無理に狼狽あわてた鵜呑うのみ式で押徹おしとおそうとする、又不思議と或程度迄は押徹おしとおされる。尤も是はかねあいもので、そのかねあいを外すと、おっこちる。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
その勇気は健気けなげとも云うべきであったが、この種の冒険は気の強いばかりでは押通おしとおせるものでない。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
せんの内はこんなおまえじゃあなかったけれどだんだんに酷い人におなりだネエ、黙々だんまりで自分の思い通りを押通おしとおそうとお思いのだもの、ほんとにおまえは人が悪い、こわいような人におなりだよ。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)