“えんいん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
延引72.7%
援引9.1%
袁胤9.1%
宴飲9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蓄殖たくはえたる趣きを聞て羨敷うらやましく存じ私し夫婦も江戸へ出稼でかせたくは存じたれども外聞ぐわいぶんも惡く彼是延引えんいん致し居中金谷村に法會ほふゑありて九郎兵衞諸共もろとも里を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しかれども彼を援引えんいんしたるものは、実に儲君ちょくん論その主眼にして、彼は実に一橋党のために擁せられて、ここに至りたるを忘るべからず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
如何に彼が大奥の援引えんいんによりてその位を固うしたるにせよ、如何に彼が苟安こうあん偸取とうしゅしたるのそしりは免るべからざるにせよ、如何に因循いんじゅん姑息こそくの風を馴致じゅんちし、また馴致じゅんちせられ
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
もう気息奄々きそくえんえんとしている袁術の手を肩にかけながら、甥の袁胤えんいんは炎天の下を懸命にあるいていた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あげくの果て、着ている物まで野盗に襲われてはぎ取られてしまい、よろう如く十幾日かを逃げあるいていたが、顧みるといつか自分のそばには、もう甥の袁胤えんいんひとりしか残っていなかった。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
よく世上でいう日夜の宴飲えんいん、闘犬狂い、田楽陶酔といったような遊戯三昧の行状も、この人としては、べつだん世の賢者にたてついたり、身の宿命に反逆しているわけではない。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)