袁胤えんいん)” の例文
もう気息奄々きそくえんえんとしている袁術の手を肩にかけながら、甥の袁胤えんいんは炎天の下を懸命にあるいていた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あげくの果て、着ている物まで野盗に襲われてはぎ取られてしまい、よろう如く十幾日かを逃げあるいていたが、顧みるといつか自分のそばには、もう甥の袁胤えんいんひとりしか残っていなかった。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)