“うるしもん”の漢字の書き方と例文
語句割合
漆紋100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御家人ごけにん旗本のあいだには黄平きびらの羽織に漆紋うるしもん、それは昔し/\家康公が関ヶ原合戦の時に着て夫れから水戸の老公が始終しじゅうソレをして居たとかと云うような云伝いいつたえで、ソレが武家社会一面のおお流行。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
きびらの洗いざらし、漆紋うるしもんげたのをたが、肥っておおきいから、手足も腹もぬっと露出むきでて、ちゃんちゃんをはおったように見える、たくましい肥大漢でっぷりものがらに似合わず、おだやかな、柔和な声して
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御家人ごけにん旗本はたもとの間の大流行は、黄白きじろな色の生平きびらの羽織に漆紋うるしもんと言われるが、往昔むかし家康公いえやすこうが関ヶ原の合戦に用い、水戸の御隠居も生前好んで常用したというそんな武張ぶばった風俗がまた江戸にかえって来た。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)