“いつつもん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
五紋80.0%
五所紋20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
次のは、りたての頭の青々とした綺麗な出家。細面ほそおもての色の白いのが、鼠の法衣下ころもしたの上へ、黒縮緬の五紋いつつもん、——お千さんのだ、ふりあかい——羽織を着ていた。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
からぬ口髭くちひげはやして、ちひさからぬ鼻に金縁きんぶち目鏡めがねはさみ、五紋いつつもん黒塩瀬くろしほぜの羽織に華紋織かもんおり小袖こそで裾長すそなが着做きなしたるが、六寸の七糸帯しちんおび金鏈子きんぐさりを垂れつつ、大様おほやうおもてを挙げて座中をみまはしたるかたち
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
この時黒羽二重くろはぶたえ五所紋いつつもんの羽織を着流した、ひどくにやけた男が、金鎖の前に来て杯を貰っている。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)