“いつあし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
五足55.6%
五歩44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と思う存分の気焔を上げて、悠然と五足いつあし六足むあし引き揚げて来た——その刹那である。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひとしく前へ傾きながら、腰に手を据えて、てくてくと片足ずつ、右を左へ、左を右へ、一ツずつんで五足いつあし六足むあし
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ぷッ、」と噴出すように更に笑った女が、たまらぬといったていに、裾をぱッぱッと、もとのかたへ、五歩いつあし六歩むあし駈戻かけもどって、じたように胸を折って
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
池のつづまる、この板を置いたぐちは、ものの五歩いつあしはない。水は川からそそいで、橋を抜ける、と土手形どてなりあぜに沿って、あしの根へみ込むように、何処どことなく隠れて、田のあぜへと落ちてく。
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)