“いうこと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
云事66.7%
言事33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
身持みもちのよい者に運の実がなる程理にかなった幸福と無上に有難がりうれしがり、一も二もなく田原の云事いうこと承知して
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
まあ、生きていると云事いうことは、どんなに美しい事だろう。それに自分の生活の内容は、全くこの男の事でうずめられているのである。無くするかと思ったこの人を取り返した。
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)
殊更最前さいぜんも云うた通りぞっこん善女ぜんにょと感じて居る御前おまえ憂目うきめ余所よそにするは一寸の虫にも五分の意地が承知せぬ、御前の云わぬ訳も先後あとさきを考えて大方は分って居るからかくも私の云事いうことついたがよい
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
議論したけれども母親さんには私の言事いうことが解らないと見えてネ、ただ腹ばッかり立てているのだから、教育の無い者は仕様がないのネー
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
昇の無駄を聞ては可笑おかしがッて絶えず笑うが、それもそうで、あながち昇の言事いうことが可笑しいからではなく、黙ッていても自然おのずと可笑しいからそれで笑うようで。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「マアサ私の言事いうことをお聞きヨ。それよりかアノ叔父も何だか考えがあるというからいずれとっくりと相談した上でとか、さもなきゃア此地こっちに心当りがあるから……」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)