“あとつき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
後月66.7%
先月33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老人、あの当時、……されば後月あとつき、九月の上旬。上野辺のある舞台において、初番に間狂言あいきょうげん那須なすかたり。本役には釣狐つりぎつねのシテ、白蔵主はくぞうすを致しまするはず
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ぬる後月あとつきの二十四日以後、海津の城に入って、悉皆しっかい戦備をととのえ、かてを満たし、万全を期してなお動かず、飽くまで、お味方を長陣にませ、ひとたび虚あらば、電撃一挺
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時に、後月あとつきのその舞台は、ちょっと清書にいたし、方々かたがたの御内見に入れますので、世間晴れての勤めは、あらためてきたる霜月の初旬はじめ、さるその日本の舞台に立つはずでござる。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それで、この先月あとつきの船で届いたモスケッタ銃だが、火繩ほくちをあちこちさせる種ヶ島流とちがい、燧石ひうちいしを使った引落しの式になっている。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)