“釣狐”の読み方と例文
読み方割合
つりぎつね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
世が余りに狐を大したものに思うところから、釣狐つりぎつねのような面白い狂言が出るに至った、とこういうように観察すると、釣狐も甚だ面白い。
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
老人、あの当時、……されば後月あとつき、九月の上旬。上野辺のある舞台において、初番に間狂言あいきょうげん那須なすかたり。本役には釣狐つりぎつねのシテ、白蔵主はくぞうすを致しまするはず
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
単に迷子と名づけた場合でも、やはりかね太鼓たいこたたき方は、コンコンチキチコンチキチの囃子はやしで、芝居で「釣狐つりぎつね」などというものの外には出でなかった。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)