龜裂ひゞ)” の例文
新字:亀裂
途中とちう納戸町邊なんどまちへんせまみちで、七八十尺しちはちじつしやく切立きつたての白煉瓦しろれんぐわに、がけちるたきのやうな龜裂ひゞが、えだつて、三條みすぢばかり頂邊てつぺんからはしりかゝつてるのにはきもひやした。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「さうすると、お前は村田銃の方やなア。よし/\、負けとこ。わしはこいで大砲の積りやが、昔もんの青銅砲で、もうあかん、龜裂ひゞが入つて來たよつて、新らしい村田銃に負けとこ。アハヽヽヽヽ。」
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)