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鱗雲
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うろこぐも
ふりがな文庫
“
鱗雲
(
うろこぐも
)” の例文
明るくなつた庭、縁側に腰をかけると、何處かで
時島
(
ほとゝぎす
)
の啼くのが聞えて、今日も暑くなり相な
鱗雲
(
うろこぐも
)
が、朝の空に黄金色に漂ふのです。
銭形平次捕物控:253 猫の首環
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
簾
(
すだれ
)
捲上
(
まきあ
)
げし二階の窓に
夕栄
(
ゆうばえ
)
の
鱗雲
(
うろこぐも
)
打眺め
夕河岸
(
ゆうがし
)
の
小鰺
(
こあじ
)
売行く声聞きつけて
俄
(
にわか
)
に
夕餉
(
ゆうげ
)
の仕度
待兼
(
まちかぬ
)
る心地するも町中なればこそ。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
寝しなに雨戸の隙間からのぞくと灰色の
鱗雲
(
うろこぐも
)
が空一面に
瀰漫
(
びまん
)
して、生ぬるい風が吹いて来る。あまり面白くない天気だ。
皇海山紀行
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
空には一面に白い
鱗雲
(
うろこぐも
)
が漂うて、淡い日があたたかく照っておりました。
卵
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
恐ろしいちからで虚空を押移る
鱗雲
(
うろこぐも
)
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
▼ もっと見る
北斎の絵本『富嶽百景』三巻中には雲を描きしもの
尠
(
すくな
)
からず殊に初巻快晴の不二の図は
鱗雲
(
うろこぐも
)
に似たるものを
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
その避雷針の上を横切る
鱗雲
(
うろこぐも
)
を凝視していたものであった。
けむりを吐かぬ煙突
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
“鱗雲(
巻積雲
)”の解説
「鱗雲(うろこ雲)」「鰯雲(いわし雲)」「さば雲」はこの項目へ転送されています。
高積雲もうろこ雲、いわし雲、さば雲と呼ぶ場合があります。「高積雲」をご覧ください。
1958年の日本映画については「鰯雲 (映画)」をご覧ください。
巻積雲(けんせきうん)は雲の一種。白色で陰影のない非常に小さな雲片が多数の群れをなし、集まって魚の鱗や水面の波のような形状をした雲。また、鱗雲(うろこ雲)、鰯雲(いわし雲)、さば雲などとも呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
鱗
漢検準1級
部首:⿂
24画
雲
常用漢字
小2
部首:⾬
12画
“鱗”で始まる語句
鱗
鱗形
鱗葺
鱗片
鱗粉
鱗茎
鱗光
鱗族
鱗魚
鱗型