きも)” の例文
何時いつのほどにか来りけん、これなん黄金丸が養親やしないおや牡牛おうし文角ぶんかくなりけるにぞ。「これはこれは」トばかりにて、二匹は再びきもを消しぬ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
わしが子供を攫って行くのも恐らくうであろうかと、私たちも小さいきもをおびやかされたが、それも幾たびか見慣れると、やあまた攫われたなぞと面白がって眺めているようになった。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)