高価たけ)” の例文
旧字:高價
こっちの仕事の邪魔にゃあならねえ。三万円も高価たけえ給銀と思えや諦めが付く。彼奴あいつはちっと安過ぎたからな。はっはっ。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
一軒のかどにこのくらい咲いた家は修善寺中に見当らねえだよ。——これをながめるのは無銭ただだ。酒は高価たけえ、いや、しかし、見事だ。ああ、うめえ。
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ウン。あのパン屋のソニーさんよ。おかげで高価たけぜにを払ったルパシカが台なしだ。とても五ドルじゃ合わねえ」
支那米の袋 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
お釣が欲しかったら明日あしたの朝、絹夜具の中で花魁からじ上げろ。ナニ、高価たけえ?……シミッタレた文句を云うな。勿体なくも河内瓢箪山稲荷の辻占だ。罰が当るぞ畜生。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
高価たけえなあ」
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)