飛込とびこむ)” の例文
御当人は仕方がないとしても社会の人がそれを読んでその不平や悲みに伝染するから困る。伝染の極端が華厳けごんたき飛込とびこむという事になるからいよいよ困る。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
優鈿うでん大王だいおうとか饂飩うどん大王だいおうとやらに頼まれての仕事しわざ、仏師もやり損じては大変と額に汗流れ、眼中に木片ききれ飛込とびこむも構わず、恐れかしこみてこそ作りたれ、恭敬三昧きょうけいざんまいうれしき者ならぬは
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
さても郡奉行松本理左衞門は夫々申渡し相濟あひすみはや退座たいざせんとなしける處に百姓三五郎申上ますと云ながら白洲しらす飛込とびこむゆゑ下役どもソレと取押とりおさへるを猶も聞入ず大音だいおんあげ今は何をかかくし申さん惣内夫婦を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)