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颯々
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さっさっ
ふりがな文庫
“
颯々
(
さっさっ
)” の例文
……彼は金之助の挨拶を黙って受け、終ると黙って立っていった。
颯々
(
さっさっ
)
とした足さばきで、金之助などは覚えてもいないというようすだった。
落ち梅記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
処へ、母屋から
跫音
(
あしおと
)
が響いて来て、
浅茅生
(
あさぢう
)
を
颯々
(
さっさっ
)
、
沓脚
(
くつぬぎ
)
で、カタリと
留
(
や
)
むと、所在紛らし、谷の上の
靄
(
もや
)
を
視
(
なが
)
めて縁に立った、私の直ぐ
背後
(
うしろ
)
で、
衣摺
(
きぬず
)
れが、はらりとする。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と、青木が云うのに耳もかさず、
颯々
(
さっさっ
)
と歩きつづけて
街はふるさと
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
円
(
まろ
)
く拡がり、
大洋
(
わたつみ
)
の
潮
(
うしお
)
を取って、穂先に
滝津瀬
(
たきつせ
)
、
水筋
(
みすじ
)
の高くなり
行
(
ゆ
)
く
川面
(
かわづら
)
から
灌
(
そそ
)
ぎ
込
(
こ
)
むのが、
一揉
(
ひとも
)
み揉んで、どうと落ちる……
一方口
(
いっぽうぐち
)
のはけ
路
(
みち
)
なれば、橋の下は
颯々
(
さっさっ
)
と瀬になって
海の使者
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
颯
漢検1級
部首:⾵
14画
々
3画
“颯々”で始まる語句
颯々淙々
颯々爽々