カバン)” の例文
勿論少し大きな肩から掛けるカバンと、風呂敷包一ツ、蝙蝠傘一本、帽子、それだけなのだから直に支度は出来た。若僧は提灯を持つて先に立つた。
観画談 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
これも大急ぎで手廻りの荷物を纏めると、帽子を阿弥陀あみだにかぶって、靴をブラ下げて、カバンを抱えて
水中の宮殿 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
けれどもカバン膝掛ひざかけその他いっさいの手荷物はすでに宿屋の番頭が始末をして、ちゃんと列車内に運び込んであったので、彼はただ手持ても無沙汰ぶさたにプラットフォームの上に立っていた。
手紙 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
勿論少し大きな肩から掛けるカバンと、風呂敷包ふろしきづつみ一ツ、蝙蝠傘こうもり一本、帽子、それだけなのだからすぐに支度は出来た。若僧は提灯を持って先に立った。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
健一は大あわてにあわてて、両手にカバンを下げると、動き出しかけた二等車から飛降りました。
水中の宮殿 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
書生の花井一郎は、綾子からカバンを受取って、雇っておいた自動車に乗せました。
水中の宮殿 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)