革鞭むち)” の例文
御者ぎよしや鼻唄はなうたばし途断とぎれて、馬のに鳴る革鞭むちの響、身にみぬ、吉田行なるうしろなる車に、先きの程より対座の客のおもて、其の容体ようだいいぶかしげにながめ入りたる白髪の老翁
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
革鞭むちのようにしなやかな抜身のひらで力一パイ……ビシン……ビシン……と叩きのめした。
戦場 (新字新仮名) / 夢野久作(著)