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零細
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れいさい
ふりがな文庫
“
零細
(
れいさい
)” の例文
眺め入る
河面
(
かわも
)
は闇を
零細
(
れいさい
)
に
噛
(
か
)
む
白波
(
しらなみ
)
——河神の白歯の懐しさをかつちりかの女がをとめの胸に受け留める。をとめは河神に身を裂かれ
度
(
た
)
いのだ。
川
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
しかもこれは、金があっての上のことだから——その金も苦学生が血の汗を流してためた
零細
(
れいさい
)
な小銭を
溜
(
た
)
めた金なのだ——なおさら始末がわるかった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
零細
(
れいさい
)
な利殖まで心がけて、
収入
(
みいり
)
に汲々たるものはあるが、ひとたび自分が、領主として、その知行所たる郷里の三州横須賀や吉良地方などへ臨むときは、よく領民を愛し
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
実際社会に活動するものは繁劇多忙なる中に
零細
(
れいさい
)
の余暇を尋ね出してやるのであるから、日夕書斎に閉じ
籠
(
こも
)
って、書籍と首っ引きをする専門学究の
真似
(
まね
)
をする訳には行かぬ。
我輩の智識吸収法
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
もし文芸院がより多く
卑近
(
ひきん
)
なる目的を以て、文芸の産出家に対して、個々別々の便宜を、その
作物
(
さくぶつ
)
上の評価に応じて、
零細
(
れいさい
)
にかつ随時に与えようとするならば、余はその効果の比較的少きに反して
文芸委員は何をするか
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
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断片
零細
(
れいさい
)
もショパンのピアノ曲における限りは珠玉である。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
自分が何で、内蔵助に対して——又
他
(
ほか
)
の旧臣達に向っても、物質的な、しかもこんな
零細
(
れいさい
)
な数字までを気にかけていよう。彼の律儀さが、むしろ冷たく感じられて寂しい。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
零
常用漢字
中学
部首:⾬
13画
細
常用漢字
小2
部首:⽷
11画
“零”で始まる語句
零
零落
零余子
零砕
零点
零陵
零下
零露
零敗
零餘