かたん)” の例文
蕉門も檀林も其嵐きらん派も支麦しばく派も用ゐるにかたんじたる極端の俗語を取て平気に俳句中に挿入そうにゅうしたる蕪村の技倆は実に測るべからざる者あり。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
あるいははなはだしくこの国を蔑視べっししたる外国人の説に従えば、「とても日本の独立は危し」と言いて、これをかたんずる者あり。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
要するに苦悩なるが故にり除かんと欲し、甘き苦悩なるが故に割愛をかたんずるのである。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)