おっと)” の例文
さてまた牡丹がおっと文角ぶんかくといへるは、性来うまれえて義気深き牛なりければ、花瀬が遺言を堅く守りて、黄金丸の養育に、旦暮あけくれ心を傾けつつ、数多あまたこうしむれに入れて。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
妾がおっと月丸ぬしは、いぬる日猛虎金眸きんぼうがために、非業の最期を遂げしとは、阿姐も知り給ふ処なるが。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
妾は定まるおっとあれば、更に承引うけひく色もなく、常に強面つれなき返辞もて、かへつてかれたしなめしが。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)