間敷まじき)” の例文
(中略)されば一国一郡をも治め玉はん御方々は、殊更に此子細を御心にしめて、忘れ玉ふ間敷まじき御事也。是即ち大将軍家への、第一の御忠勤也。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
相渡すべし是は水呑村百姓一件江戸表へ差立さしたてふたゝび吟味に相成事故此方より遣す書状いなは申さぬ筈なれども本人の爪印つめいんすみ候などと難澁なんじふ間敷まじきにも非ず其節は此儀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
なだらかなる調が和歌の長所ならば迫りたる調が俳句の長所なる事は分り申さゞるやらん。併し迫りたる調強き調などいふ調の味は所謂歌よみには到底分り申す間敷まじきか。
歌よみに与ふる書 (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
然上しかるうへは即興詩人と爲り藝人と爲りて公衆の前に出でられ候とも、拙者に於いて故障等可申には無之候。唯此際申入置度は、後日貴君の拙者一家に於ける從來の關係等、一切口外下さる間敷まじき儀に御座候。
しかし迫りたる調、強き調などいふ調の味は、いはゆる歌よみには到底分り申す間敷まじきか。
歌よみに与ふる書 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
云ふにも十八年の間の事なれば此金をみなかへすとも利足ひきたらず殊に文右衞門は豫々かね/″\手堅てがた氣象きしやうゆゑ利足と云ては請取うけとる間敷まじきにより全く禮の心で肴代さかなだいとでも名を付廿五兩も遣はさばしかるべしすれば殘りの廿五兩を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しかし迫りたる調強き調などいう調の味はいわゆる歌よみには到底分り申す間敷まじきか。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)