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銀屏
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ぎんびょう
ふりがな文庫
“
銀屏
(
ぎんびょう
)” の例文
線香の
香
(
におい
)
は藤尾の部屋から、思い出したように吹いてくる。燃え切った灰は、棒のままで、はたりはたりと香炉の中に倒れつつある。
銀屏
(
ぎんびょう
)
は知らぬ
間
(
ま
)
に
薫
(
くゆ
)
る。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
声に気がつくと、あたりは
銀屏
(
ぎんびょう
)
の
映
(
は
)
えより明るい朝になっていて、登子が両手をつかえていた。もし瞼の
腫
(
は
)
れさえなければ花嫁の朝ともみえる朝化粧の襟が白かった。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蚊屋しまふ夜や
銀屏
(
ぎんびょう
)
のさびのよき 酔竹
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
銀屏
(
ぎんびょう
)
にけふはも心さだまりぬ
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
隣室の線香が絶えんとする時、小野さんは
蒼白
(
あおじろ
)
い額を抑えて来た。
藍色
(
あいいろ
)
の煙は再び
銀屏
(
ぎんびょう
)
を
掠
(
かす
)
めて立ち
騰
(
のぼ
)
った。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
逆
(
さか
)
に立てたのは二枚折の
銀屏
(
ぎんびょう
)
である。一面に
冴
(
さ
)
え返る月の色の
方
(
ほう
)
六尺のなかに、
会釈
(
えしゃく
)
もなく
緑青
(
ろくしょう
)
を使って、
柔婉
(
なよやか
)
なる茎を乱るるばかりに
描
(
か
)
いた。不規則にぎざぎざを畳む
鋸葉
(
のこぎりは
)
を描いた。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
銀
常用漢字
小3
部首:⾦
14画
屏
漢検1級
部首:⼫
9画
“銀屏”で始まる語句
銀屏風